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ガソリン法人カード情報まとめ。比較しておすすめの1枚を発表!

ガソリン法人カードを持つことによるメリットとは。そしておすすめのカードはどれ?

ガソリン法人カード情報まとめ。比較しておすすめの1枚を発表!

ガソリン法人カード、またはオイルカードとも呼ばれるこのクレジットカードは社用車や営業車にガソリンを給油する際に対象のガソリンスタンドで支払いができるカードのこと。

個々が支払いをすると個人建て替えや経費精算の手間が発生しますが、会社で契約したガソリン法人カードがあれば、請求は会社宛てになりますので手間が省けますし、バックオフィスへの負担も軽減されます。

また一般的にガソリン法人カードを利用する際には対象のスタンドが決まっていることが多い(エネオスだけ、シェルだけなど)のも頭に入れておきましょう。

ガソリン法人カードを持つメリットとは

ガソリン法人カードを持つことによりたくさんのメリットが期待できます。

  • 指定のガソリンスタンドで給油することでガソリン代が安くなる
  • 個人建て替えをする必要がないので、社員がガソリン代を用意する必要がない
  • 経費精算の手間、レシートの管理が不要になる
  • 経費はWeb明細などで確認でき、会計ソフト連携もできるのでバックオフィス業務を軽減
  • ガソリン法人カードによってはポイント獲得やキャッシュバックが得られる
  • 支払いを先送りできるのでキャッシュフローに余裕が生まれる
  • 次に営業車に乗る人のためにガソリンを給油しておく癖がつく

指定のガソリンスタンドで給油することでガソリン代が安くなる

基本的にガソリン法人カードを利用する際には対象のスタンドが決まっているので、対象スタンドで給油することが多くなると思います。

ガソリン法人カードを持って入れば、対象スタンドでガソリンを給油する際に会員価格やSS店頭価格などが適用され、安く給油することができます。

個人建て替えをする必要がないので、社員がガソリン代を用意する必要がない

ガソリン法人カードを導入していないと、ガソリンの給油は社員が建て替えをすることが増えてしまいます。

そうなると社員も現金を常に用意しておかないといけませんし、レシートの管理や経費精算の手間がかかります。

また経費精算漏れや遅れなども起きてしまうかもしれません。

しかしガソリン法人カードがあれば、そういった問題も起こりにくくなるでしょう。

経費はWeb明細などで確認でき、会計ソフト連携もできるのでバックオフィス業務を軽減

ガソリン法人カードを複数人が持ち、それぞれ利用しても請求は会社宛てに一本化されます。そのために経費をまとめたり確認するのが容易に。

またガソリン法人カードであれば経費一覧をWeb明細などで確認できますので、そのままデータを会計ソフトに入力したり、連携して自動入力なんてことも可能です。

ガソリン法人カードによってはポイント獲得やキャッシュバックが得られる

全てではありませんが、人気ガソリン法人カードには利用額に応じてポイントが付与されるものやキャッシュバックが用意されているクレジットカードがあります。

このポイントは社員ではなく、ガソリン法人カードの契約者である会社に与えられるので、商品や商品券に交換、もしくはキャッシュバックを受け取ることで経費節約ができます。

支払いを先送りできるのでキャッシュフローに余裕が生まれる

ガソリン法人カードは支払日が締め日の翌月になるので、現金でガソリン代を払うこととん比較するとキャッシュフローに余裕が生まれます。

また先ほど挙げた、ポイント獲得やキャッシュバックもキャッシュフローに余裕が生まれる大きな要因となるでしょう。

次に営業車に乗る人のためにガソリンを給油しておく癖がつく

営業車を導入している会社だと、よくあるトラブルが”朝急いでいるときに営業車に乗ろうとしたらガソリンが入っていなかった”というもの。

客先に急いでいる時や時間がない時など非常に困りますよね。

「前任者がきちんとガソリンを給油しておけば」済む問題なのですが、前任者も現金を持ち合わせていなかった、レシート精算がめんどくさく感じてしまったということが原因となっているかもしれません。

しかしガソリン法人カードを導入しておけば、そういったネガティブな問題も解決されるのではないでしょうか。

導入することによるデメリットとは

では逆にガソリン法人カードを導入することでデメリットや負担は生まれるのでしょうか。

考えられるデメリット(負担)は以下のようなものがあります。

  • ガソリン法人カードによっては年会費や追加カード発行による経費がかかる
  • 社員に持たせる際にはルール決めが必要

デメリットは非常に少なく、上記2点が考えられますがどちらもそれほど負担にならないのではないでしょうか。

年会費や追加カードにかかる費用は実は経費で落とすことができるので安心です。

またガソリン法人カードはあくまでもガソリンを給油する際のみ利用するものなので、接待や出張に使用する一般法人カードと比較してルール決めもそれほど複雑にはなりません。

ガソリン法人カードには2種類存在する

そんな便利なガソリン法人カードですが、実際に契約、導入しようとする前に知っておくべきポイントがあります。

それがガソリン給油だけに使えるものを選ぶか、他の経費支払いにも使えるクレジットカード決済機能がついたものを選ぶのかです。

  1. ガソリン法人カード
  2. クレジット決済付きガソリン法人カード

言わずもがな、1のガソリン法人カードはガソリンスタンドでガソリンを給油するためだけに使用する法人カード。

2のクレジット決済付きガソリン法人カードは出張や接待、会食、備品購入の際に決済できるクレジットカード決済機能がついたものです。

2のクレジット決済付きガソリン法人カードは便利ですが、正しい利用・運用ができるようにルール極めや経費管理がガソリン法人カードのみのものより、必要となるので注意しましょう。

おすすめのガソリン法人カード

まずはクレジット決済機能がついたガソリン法人カードからご紹介していきます。

キャッシュバックやポイント付与もされるのでお得なガソリン法人カードですが、特にポイント獲得をより重要視するのであれば、一般法人カードを選ぶのがおすすめ。

よりポイントが獲得でき、付帯サービスも充実しているクレジットカードが多いです。

ガソリン法人カードはあくまでもガソリンスタンドで多く決済が必要な会社様向けに作られているカードなので、ガソリン給油とビジネスシーンでの決済、どちらで利用することが多いのかで選ぶのが良いでしょう。

今回ご紹介したおすすめのクレジット決済機能付き ガソリン法人カードはクレジット決済機能なしも選ぶことができますので利用用途に合わせて選んでください。

シェルビジネスカード

申込み資格 法人/個人事業主
クレジットカード年会費 1,250円(税別)
追加カード年会費 1,250円(税別)
対象スタンド 昭和シェル
対象スタンド数 2021年から出光と統合し、約6,400店舗になる予定
利用限度額 40万~100万円
利用特典 キャッシュバック
ETCカード 発行可能
クレジット決済機能なしカードとの使い分け 可能

おすすめ1枚目はシェルビジネスカード。このJCBが発行するガソリン法人カードの最大の特徴はやはり何と言ってもキャッシュバックの存在。

利用額に応じて、翌月の交通費・出張旅費が年間で最大18万円キャッシュバックされます。

月間利用額 還元率
100万円以上 3.0%
80~100万円未満 2.5%
60~80万円未満 2.0%
40~60万円未満 1.5%
20~40万円未満 1.0%
5~20万円未満 0.5%
5万円未満 0%

例えばシェルビジネスカードを月間で50万円利用したとすると、以下の対象を利用した分から翌々月1.5%キャッシュバックされるという仕組み

  • 昭和シェル石油加盟サービスステーション
  • レンタカー料金
  • 高速料金
  • 宿泊料金
  • JR券や航空券
  • タクシー料金
  • 旅費

キャッシュバック対象金額は最大50万円なので、もし3%キャッシュバックされた場合は、1.5万円×12ヶ月で年間最大18万円分お得になるというわけです。

クレジット決済機能なし、サービスステーション専用で使えるカードはFUELカードと呼ばれ、本カードと同時に発行されます。

FUELカードは年会費無料、枚数制限なしで使用できます。

2021年には出光と統合し、アポロステーションに転換予定。その場合対応店舗数が6,400とかなりの店舗数になります。

コスモコーポレートJCBカード

申込み資格 法人/個人事業主
クレジットカード年会費 1,250円(税別)
追加カード年会費 1,250円(税別)
対象スタンド コスモ石油
対象スタンド数 約2,700店舗
利用限度額 30万~100万円
利用特典 ポイント還元
ETCカード 発行可能
クレジット決済機能なしカードとの使い分け 可能

コスモコーポレートカードもJCBが発行するガソリン法人カードです。こちらはポイント還元式なのが特徴で、クレジット決済機能なしのカードも同時発行されるので、使い分け可能。

利用額に応じて付与されるポイント、Oki Dokiポイントは家電や生活用品など様々な商品に交換ができたり、ホテルやレストランで使える商品券に交換することができます。

ガソリン給油を多くされたり、コスモのサービスステーションで買い物をされる、車検や部品交換を受ける機会があるのであればポイントはたまりやすいでしょう。

またあまり知られていませんが、コスモコーポレートカードは他のガソリン法人カードと比較しても引き落とし期限が長く設定されています。

通常のカードだと、コスモ石油のサービスステーションでの利用料金分の支払いを、毎月末日締めの翌々月10日払いにすることができるのでキャッシュフローに余裕が持てるのではないでしょうか。

シナジーJCB法人カード(現在新規受付中止中)

申込み資格 法人/個人事業主
クレジットカード年会費 2,000円(税別)
追加カード年会費 2,000円(税別)
対象スタンド ENEOS
対象スタンド数 約13,000店舗
利用限度額 10万~100万円
利用特典 利用額に応じてガソリン・経由価格が最大7円/リットル割引
ETCカード 発行可能
クレジット決済機能なしカードとの使い分け なし

シナジーJCB法人カードは全国に13,000店舗もあるENEOSのSSで利用できるガソリン法人カード。

しかし2019年9月に新規申し込み受付をが終了しており、再開は未定。

シナジーJCB法人ゴールドカード(現在新規受付中止中)

申込み資格 法人/個人事業主
クレジットカード年会費 10,000円(税別)
追加カード年会費 3,000円(税別)
対象スタンド ENEOS
対象スタンド数 約13,000店舗
利用限度額 50万~250万円
利用特典 利用額に応じてガソリン・経由価格が最大7円/リットル割引
旅行傷害保険 海外最高1億円/国内最高5,000万円
ショッピングガード 国内外最高500万円まで補償
ETCカード 発行可能
クレジット決済機能なしカードとの使い分け なし

最後もJCBが発行するガソリン法人カード。全国のENEOS(エネオス)やJCB加盟店での前月のショッピング利用合計金額に応じて、当月の給油値引き単価が決まるユニークな仕様。

ガソリン・軽油が現金価格から、一般カードなら最大7円/リットル値引き、ゴールドカードなら最大10円/リットル値引きされます。安いを基準に選ぶならこのカードが良いです。

当月のカード利用額 一般カード ゴールドカード
70,000円以上 7円/ℓ引き 10円/ℓ引き
50,000円~70,000円未満 5円/ℓ引き 8円/ℓ引き
20,000円~50,000円未満 3円/ℓ引き 6円/ℓ引き
10,000円~20,000円未満 2円/ℓ引き 5円/ℓ引き
10,000円未満 1円/ℓ引き 4円/ℓ引き

ガソリンを給油すれば給油するほどお得になるガソリン法人カードです。

また「シナジーJCBカードClub Off」は宿泊施設やスポーツクラブなどで優待が受けらえる付帯サービスとなっています。

このようにシナジーJCB法人カード/ゴールドカードはガソリン割引だけでなく、JCBカードの付帯サービスも利用できる珍しいカード。

ただし、クレジット決済機能つきのカードしか持つことができず、決済機能なしのカードは発行されないので使い分けができないのが残念。

まとめ

いかがだったでしょうか、今回は法人カードの中でもガソリンを多く使い、給油する方や会社にオススメの法人ガソリンカード(オイルカード)について詳しく解説してきました。

要点はこちら

  • ガソリン法人カードはメリットが大きくデメリットは少ない
  • クレジット決済機能つきと無しのガソリンカードがある
  • おすすめはシェルビジネスカード。
  • シナジーJCB法人カードは現在受付中止

多くのSSを持つエネオスで利用可能だったシナジーJCB法人カードが新規受付をしなくなってしまったのは残念ですが、これから2021年には出光と統合し、アポロステーションに転換予定のシェルビジネスカードが今は第一候補と言えるのでおすすめします。