基礎知識
法人カードで設定した暗証番号が思い出せない時に役立つ確認や照会方法とは

ビジネスカードの暗証番号の管理や決め方、変更方法などについて解説

法人カードで設定した暗証番号が思い出せない時に役立つ確認や照会方法とは

法人カードを使って買い物をすると、お会計時に4桁の暗証番号を入力することがありますよね。もし暗証番号が思い出せなくなってしまったら、どうすればいいのでしょうか。

本記事では、法人カードで設定した暗証番号が思い出せない時に役に立つ対処法をお伝えします。

この記事を読めば、緊急時も冷静に対処できるようになります。

法人カードの暗証番号が思い出せない時

法人カードの暗証番号が思い出せないと、パニックになって頭が真っ白になってしまいます。

しかし、このような場合でも焦りは禁物。違う番号を数回入力してしまうと、カードがロックされて支払いできなくなります。

一旦法人カードにロックがかかってしまうと簡単に解除できません。では、暗証番号が思い出せない時はどうすればいいのでしょうか。

ロックがかかる前に確認する

法人カードの暗証番号が分からない時、思いつく番号を何度も入力してしまいがちですよね。

しかし、ロックがかかってしまうと手続きが大変です。その場合は一旦落ち着いて、法人カードを登録している会社に問い合わせましょう。

コールセンターにつながったら、暗証番号が思い出せないことを伝えてください。本人確認が済めば、暗証番号が書かれた通知書を送ってもらえます。

暗証番号は個人情報のため、厳重に管理されています。電話口で教えてもらうことはできないので、郵送されてくるのを待ちましょう。

1週間ほどで到着するので、そこからいつも通り法人カードが使えるようになりますが、もしロックがかかった後であった場合、この方法は使えません。

暗証番号が分からなくなった時点で入力をやめて、コールセンターに電話するようにしましょう。

法人カードでロックがかかるのは、一般的に連続で3回間違えた時が多いので、最大でも2回間違えた時点で入力をやめておく必要があります。

ついやってしまうのが、暗証番号を思い出せないまま無理に入力を続けること。一度ロックがかかると再び使えるまで時間がかかってしまうので、やみくもに入力することは控えましょう。

ちなみに、暗証番号の確認はインターネットの会員サイトからも手続きが可能です。

ロックがかかった後の場合はどう対処すれば良い?

ロックがかかってしまった後は、暗証番号が必要な機械がある店で買い物が出来なくなることも。

一方、暗証番号不要の機械がある店の買い物は、ロックがかかった後も通常通り使用できますが、防犯上危険なので、ロックがかかった状態で法人カードを使い続けることはやめましょう。

では、ロックを解除するためには一体何をすれば良いのでしょうか。

残念ながら、ロックのかかった法人カードは、再発行をする以外に解除する方法はありません。再発行には日数が数週間かかりますし、法人カード自体の情報も変更されます。

インターネットサイトなどで登録していた情報も全て変更しなくてはならず、非常に手間がかかります。

カード会社によっては、再発行に手数料をとる所もあります。

法人カードの暗証番号の取り扱い

最近では、タブレット端末を使ってクレジットカード支払いができるお店も増えてきましたよね。

海外に比べて日本のキャッシュレス化は遅れていますが、現在オリンピックに向けて急速にキャッシュレス化が進められています。

そもそも、法人カードなどの暗証番号は何のためにあるのでしょうか。

暗証番号の意味

暗証番号の入力には、本人であるかどうかを確認する目的があり、暗証番号を入力したということは、支払い内容に対し本人が承諾した、という明確な証拠でもあります。

暗証番号の他にも、印刷したレシートにサインをするものや、タッチペンを使ってタブレット端末などの画面上にサインをするものもありますよね。

これらのサインも、暗証番号と同じ本人確認の目的があります。

サインレス決済とは

法人カードを使う際は暗証番号を入力することが一般的ですが、一方で暗証番号の入力を求められないお店もあります。

一体なぜ暗証番号を入力せずに使用できてしまうのでしょうか。

その理由とは支払い方法としてサインレス決済が用いられているから。

このサインレス決済はコンビニ・スーパー・ドラッグストアなどで導入されている決済方法です。

上記のお店で買い物をしても、1度に支払う金額は少額であることが多いです。

また、朝や夕方の時間帯は非常に混雑するので、一人一人暗証番号を入力していると、全員分の会計が終わらなくなってしまいます。

そのため、一定の金額で上限を定め、その金額以下の支払いは暗証番号を不要にした契約をカード会社とお店で交わし、サインレス決済を行っているのです。

サインレス決済の上限金額は、契約によって変わります。

その便利さから、ショッピングセンターや高速道路の料金支払い時などにも活用されています。

しかし、サインレス決済は暗証番号を知らない人でも利用できてしまうリスクがありますので、悪用されないように、日ごろから利用明細書を見るなどして注意しておいてくださいね。

不正な利用時の補償について

複数人で法人カードを貸し借りすることは、防犯上の危険があります。仮に第三者の手によって暗証番号が正しく入力されていた場合、たとえ悪用であってもカード会社から補償はされません。

暗証番号は、利用者が法人カードの所有者本人であるかどうかを確認するためのものです。

そのため、暗証番号を知っていた上での法人カードの利用は、本人が使用したとみなされてしまいます。いくら従業員を信用しているからといって、不用心に法人カードを貸し出すことはやめましょう。

法人カードを何人かで法人カードを共有していると、万が一悪用された時の犯人の特定が難しい上に、カード会社の利用規約で、法人カードを貸し借りすることはそもそも禁止されていることがほとんどであるからです。

法人カードは便利ですが、悪用されるリスクもあるので安全に使うように心がけましょう。

暗証番号の変更

他の人に暗証番号を知られてしまったかもしれない時は、速やかに暗証番号を変更することをオススメします。

また、登録した暗証番号が覚えにくいため、違う番号に変更したい人もいますよね。

暗証番号の変更は、再発行ほど手間がかかりません。

公式ホームページの会員サイトから、暗証番号の変更のページで行えます。

【注意!】避けるべき暗証番号

覚えやすいからといって簡単な数字にするのは危険です。

特に、誕生日・ぞろ目・電話番号・車のナンバーなどは他人にばれやすく、悪用される恐れがありますので、自分に関連する数字は、家族や知人、周りの人に推測されてしまう可能性が高いので避けておきましょう。

また、メモに暗証番号を記入して財布に入れている人も非常に危険です。財布を落としてしまった時に、他人に使用されるリスクが高まります。

先ほどお伝えした通り、暗証番号を使った悪用は補償を受けられませんので、暗証番号を変更する際は、必ず他人に分かりにくい番号を設定しましょう。

防犯上効果的な暗証番号

覚えやすく忘れにくい番号としておすすめなのが、自分の好きなものに関連する数字にすること。

ただし、好きな有名人の誕生日などは万が一の推測に備えて、避けておく方が安心です。できれば好きな歴史上のできごとがあった年号・受験番号・好きな山の高さなどは推測されにくいと言えるでしょう。

また、番号の順番を反対にする、好きな数字同士を足すこともオススメです。

しかし、分かりにくくすると今後は忘れてしまうリスクが高まるため、自分が分からなくならない範囲で考えてくださいね。

法人カードを安全に使う方法を解説

法人カードを安全に使う方法として以下の2つの方法がおすすめです。

  1. 利用時にルール決めをしておく
  2. 予備カードを作っておく

利用時にルール決めをしておく

従業員が多い会社では、法人カードを追加発行して使うこともありますが、利用者が増えるほど安全面の管理は難しいです。

そこで、法人カードの使用方法について社内規約などであらかじめ決めておくようにしましょう。

具体的には、利用時に上司に報告をする、領収書の提出を求める、法人カードを使用する範囲を決めておくなどルール決めが効果的です。

追加カードの使用には交通費・ガソリン代などに限定しておくと、経費の判別もしやすくなり、いつもと違う店から請求があると気づければ、不正利用の発見にもつながります。

予備カードを作っておく

日々の支払いを、全て1枚の法人カードにまとめている会社もありますよね。

そのような会社がもし法人カードがロックされてしまったら、業務が止まってしまい大変です。

さらに、再発行には数週間かかるので、その間一切法人カードは使えません。

支払いがクレジットカードのみの通販サイトなどで仕入れをしていた場合、代わりの店を探さなければなりませんので、このような事態にも対処できるように、2枚目の予備の法人カードを作っておくことも、対処法の一つです。

いざという時に活用できるよう、大切に保管しておいてくださいね。

今回の記事まとめ

いかがでしたでしょうか。法人カードの暗証番号を忘れてしまっても、カード会社に問い合わせれば教えてもらえますが、一旦ロックされてしまうと解除の方法は無く、再発行しなければなりません。

法人カードが使えないと業務に支障が出てしまうこともあるので、慌てず冷静に対処することを心掛けてください。

法人カードは便利な反面、悪用などの安全面のリスクもあります。セキュリティ管理をしっかりと行うことが、法人カードをうまく活用するコツです。

特に暗証番号は、他人に推測されにくく忘れにくいものを設定してくださいね。

設定後の変更も可能なので、分かりやすい番号にしていて不安な方はこの機会に暗証番号を変更しましょう。

法人カードを使いこなして、日々の会社運営に役立ててください。