コーポレートカード
コーポレートカードの個人利用は決済方法で違いが!利用のポイントも解説

社員がコーポレートカードを個人利用する場合の注意点

コーポレートカードの個人利用は決済方法で違いが!利用のポイントも解説

会社経由で申し込んだコーポレートカード。個人利用しても良いのか疑問に思った方も多いと思います。結論から言うと、コーポレートカードを個人利用できるかは決済方法によって違います。

そこで、この記事ではコーポレートカードの個人利用の基準や使うときの要点についても解説します。誤って使ってしまったケースの対処法も併せて解説。個人利用で問題になるか心配な方は参考にしてみてください。

個人カードとの違いを抑える

まずは、個人カードの違いを抑えておきましょう。基礎のノウハウを知っておくことで、間違って使うことが少なくなります。

使用用途 契約者 引落し
コーポレートカード 企業の経費決済 企業 法人口座
(個人口座もあり)
個人カード 買い物や趣味の
個人利用の決済
個人 個人口座

コーポレートカードは、大企業(マンモス企業)のものです。そのため、基本的には大企業(マンモス企業)の経費決済に使われます。経費の決済を一括化することで、経理の負担が軽くなり、処理速度も早くなるメリットがあります。

個人カードは、使う本人が発行したものです。そのため、個人の買い物に自由に使うことができます。目的は個人に委ねられます。

コーポレートカードと個人カードの違いをしっかり抑えておくことで、用途に併せて使い分けがしやすくなるでしょう。

コーポレートカードの個人利用は決済型で変わる

コーポレートカードは私的に使っても問題ないのか解説していきます。個人利用は決済方法によって違います。まずは、自分のコーポレートカードが個人決済型・会社決済型どちらに当てはまるかチェックしましょう。

個人決済型のコーポレートカードは個人利用はできる

個人決済型の場合、コーポレートカードを私的に使うことはできます。個人決済型は個人の口座から利用料金を引落して、会社に申請するシステムです。

そのため、私的に使った分は差し引いて申請すれば、経理などに問題視されることは無いでしょう。コーポレートカードを私的に使ったケースは、どれが法人利用分なのかしっかり認識しておく必要があります。

会社決済型のコーポレートカードは個人利用はできない

会社決済型のコーポレートカードの場合、個人利用はしないことをおすすめします。私的に使ったものはそのまま経費として計算されるため、私的に経費を使っているとみなされてしまいます。

常習的に個人利用をしていると以下のような問題になることもあります。

  • 税務署に脱税を指摘される
  • 経理の処理が複雑になる
  • 銀行からの評価が悪くなることがある

1度や2度のミスであれば、問題ありません。しかし、常習的に個人利用していると、税務署に『私的に使って脱税しようとしている』と疑われるため、注意しましょう。

また、個人利用は経理に報告して、『会社から借金をした』ことを証明する処理が必要なため、経理担当の方に負担をかけてしまいます。効率化のメリットも活かすことができません。

銀行から融資をしてもらうときも、評価が悪くなるリスクがあります。審査の際、経費管理がずさんで信用がないと思われてしまうことも。会社決済型のものは私的に使わないのがいいでしょう。

法人クレジットカードを個人利用するときの要点4つ

コーポレートカードを個人利用するときの注意点について解説します。個人カードを忘れしまった場合に、要点を抑えながら使ってみてください。

要点①個人利用は『個人決済型』のカードで

個人利用は必ず『個人決済型』のクレジットカードを使うようにしてください。前述の通り会社決済型のコーポレートカードを使ってしまうと、経理に負担がかかってしまいます。必ず、会社決済型か個人決済型か見分けてから使うようにしましょう。

  • 自分の口座の取引履歴をチェックする
  • 所属する大企業(マンモス企業)に決済方法を問い合わせる

決済方法に不安がある方は、上記のテクニックで丁寧にチェックしてから個人利用をしましょう。

要点②ポイントやマイルは使わない

個人に支給されたコーポレートカード。通常のクレジットカード同様、使うたびにマイルやポイントが貯まっていきます。このポイントやマイルの所有者は『大企業(マンモス企業)』です。

大企業(マンモス企業)が貯めておいたマイルは、必要なときに経費削減の目的に使用されることがあります。

無許可で私的に使ってしまうと自分の大企業(マンモス企業)側とトラブルになるでしょう。損害賠償問題になる可能性もあります。そのため、マイルはそのままにして、買い物をするようにしてください。

要点③領収書や明細書は保存しておく

コーポレートカードを個人利用をしたときは必ず領収書や明細書を保存しておきましょう。保存する目的は2つあります。

  • どれを私的に使ったか見分けるため
  • 経理に私的に使ったことを証明する場合に提出が必要なため

コーポレートカードを利用してしばらく経つとどれを私的に使ったか、分からなくなってしまうことも多いです。領収書や明細書を取っておくことで、私的に使った部分をすぐに見分けることができます。

また、経理がコーポレートカードの明細書をチェックして、疑問視したときに、私的に使った分を証明できるように保管しておきましょう。提出を求められることもあるので、ファイルなどに保存しておく必要があります。

要点④個人利用分は経費申請しない

コーポレートカードを個人利用した分は経費として申請してはいけません。申請してしまった場合、経費を私的に使っていることになってしまいます。

また、故意的に申請していたケースでは、横領を疑われることも。個人の信用問題にも関わります。私的に使った分はしっかり分けて管理したのち、申請することがないようにしましょう。

大企業(マンモス企業)向けカードを誤って使った場合の対処法

会社決済型のコーポレートカードを誤って使ってしまったケースの対処法について解説します。

会社決済型でもシステム的には私的に使うことが可能です。しかし、そのまま処理をしないで経費として計上するのは、犯罪になってしまいます。以下のフローで処理します。

  1. 私的利用分の領収書と控えを持って報告をする
  2. 経理担当が『役員貸付金』として処理をする
  3. 私的に使った分を補填する

コーポレートカードを私的に使ってしまった場合は、分かった時点で早めに報告することが重要です。早めに報告をすることで、経理も期日までに余裕を持って対処に当たることができます。

補填は会社ごとに違います。そのため、経理の方の説明をよく聞いて対応してください。

個人事業主の方でも、誤って個人利用してしまうこともあるでしょう。そのケースは、使った料金を『事業主貸』で仕訳してください。

まとめ:コーポレートカードの個人利用は個人決済型のみにしよう!

今回は、コーポレートカードの個人利用について解説しました。私的に使うことが認められるかは、決済方法によって違いがあります。個人利用が認められるものは『個人決済型』。個人利用ができないものは『会社決済型』のコーポレートカードです。きちんと見分けてから使うようにしましょう。

また、個人決済型でも使うときの要点がありました。要点を抑えながら私的に使っていきましょう。会社決済型のコーポレートカードを私的に使った場合には、速やかに報告して経理の指示に従って対処してください。正しいノウハウを得てからコーポレートカードを個人利用できるようになりましょう。