7分で理解できるビジネス・法人カード利用のメリットとデメリット
ビジネス・法人カードは個人向けクレジットカードと異なり、経費支払い時の手間や管理を軽減し、経費処理を行うバックオフィスの業務を減らす事務的なメリットとポイントやマイルを獲得することによる経費節約を目的として作られます。
実際に法人代表や個人事業主の多くが利用しているこのビジネス・法人カード。
メリットが多いのはもちろんだとは思いますが、デメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
今回はビジネス・法人カードのメリットとデメリットを比較し、これからビジネス・法人カードを申し込んで審査を受けようとお考えの法人代表の方や個人事業主の方に向けてわかりやすく解説していきます
個人事業主向けと中小企業向け、大企業向けと種類がある
ビジネス・法人カードのメリットとデメリットをお話する前に、簡単に基礎知識だけおさらいしておきましょう。
ビジネス・法人カードには個人事業主向けと中小企業向け、大企業向けの3種類が存在します。
個人事業主向け | 個人事業主向けビジネス・法人カード |
---|---|
中小企業向け | 中小企業向け向けビジネス・法人カード |
大企業向け | コーポレートカード |
個人事業主向けは個人事業主やフリーランスの方向けに用意されたクレジットカード。
中小企業向けのビジネス・法人カードは個人事業主、法人代表者どちらも持つことができることが多いです。
大企業向けのコーポレートカードは大企業向けのみに設定されています。
これらビジネス・法人カードの違いは利用可能額枠の大きさや社員に持たせることができる追加カードの有無などです。
ビジネス・法人カードのメリットは5つ。
ビジネス・法人カードを導入するメリットとは以下のようなものが挙げられます。
- 経費精算や管理の手間を省く
- 経費精算時、バックオフィス業務の軽減
- ポイントやキャッシュバックを受けることで経費節約
- ビジネスシーンやプライベートで役立つ付帯サービス
- ステータス性の証明
それぞれのメリットをもう少し詳しく見てみましょう。
メリット①経費精算や管理の手間を省く
ビジネス・法人カードを持つメリットとして一番わかりやすく実感するのはこの経費精算や管理の手間を省くことができる点です。
ビジネス・法人カードを持たずに個人用のクレジットカードで経費利用していると個人の支払いと混同してしまい、後から見返してもどれが経費かわかりにくいもの。
小口現金や建替支払いを用いたとしても、経費支払いをした人がレシートや請求書などを管理、精算する必要がり、手間がかかることはデメリットだったはずです。
ビジネス・法人カードを導入すれば、会社用の口座から一斉に引き落とされるので、個人利用のものと明確に分けることができますし、Web明細などで管理も可能。建て替えなども必要ありません。
メリット②経費精算時、バックオフィス業務の軽減
ビジネス・法人カードを持つことで経費支払いの管理や精算が少なくなるということは、これまで経費精算を受けていた経理などのバックオフィス業務の軽減にも繋がるということです。
これまでは多くの作業でデメリットになっていた、このバックオフィス業務が不要になるので他の業務に集中することは大きなメリットといえるでしょう。
メリット③ポイントやキャッシュバックを受けることで経費節約
ビジネス・法人カードの多くは利用額に応じてポイントを付与したり、キャッシュバックをするサービスを用意しています。
つまりビジネス・法人カードを利用すればするほどポイントがたまり、JALやANAのマイルに交換して出張時やプライベート旅行に利用したり、商品券に交換して買い物をしたりが可能というわけです。
これにより経費節約や削減ができるでビジネス・法人カードを持つ大きなメリットといえるでしょう。
メリット④ビジネスシーンやプライベートで役立つ付帯サービス
ビジネス・法人カードにはビジネスシーンやプライベートで役立つ様々な付帯サービスが用意されています。
例えば、出張時に利用するホテルやレストランでの優待や割引、万が一に備える旅行傷害保険、ショッピング補償、空港ラウンジ利用が代表的。
もちろんゴールドカードやプラチナカードといったグレードの高いビジネス・法人カードになればなるほどこれらは充実するのはいうまでもありません。
メリット⑤ステータス性の証明
ビジネス・法人カードは誰でも持てるというものではありません。
個人の信用や会社の財務状況、職種や設立年数などが総合的に判断され発行されます。
一般カード、ゴールドカード、プラチナカードとグレードが上がるほど審査は厳しくなりますし、American Express Card(アメリカン・エキスプレス・カード)やDiners Club(ダイナースクラブ)とJCBなど国際ブランドによっても異なってきます。
例えばAMEXのビジネスプラチナカードは最高クラスのステータスを誇っており、それを持っていることイコール国際的に通用するステータスを持つ人と証明できるのです。
ビジネス・法人カードのデメリットは3つ
- 年会費がかかる場合がある
- 社員に追加カードを持たせる場合にはルールが必要
- 親カード、子カード合わせて限度額は計算される
ビジネス・法人カードを持つことによるデメリットは3点。こちらももう少し詳しく解説していきます。
デメリット①年会費がかかる場合がある
ビジネス・法人カードには年会費がかかるものとかからないものがあります。
毎年、年会費がかかるのはデメリットなのですが、実は一概にはそうではないケースが多いです。
それはなぜか、理由は年会費が安いから無料だから必ずしもお得になるわけではないからです。
年会費がかかるビジネス・法人カードでも十分にそれを上回る価値のある付帯サービスや補償、ポイント付与などが見込めるのであれば、年会費がかかるビジネス・法人カードを選んだ方が良いです。
また年会費は経費で落とすことができるので、実はそれほどデメリットにならないということも知っておきましょう。
デメリット②社員に追加カードを持たせる場合にはルールが必要
ビジネス・法人カードの中には追加でカードを発行して社員に持たせることが可能なカードがあります。
特に大企業向けのコーポレートカードと呼ばれるビジネス・法人カードには追加カードは必ずといって 良いほど用意されています。
社員に追加カードを持たせることで、経費処理が楽になるのはもちろん、管理も簡単になるのでおすすめですが、使用にあたってのルール決めはもちろん必要。
ビジネス・法人カードを使用するのは経費にあたるものに限られるのはもちろん、経費になりそうだからといってなんでも購入して良いわけではありません。
デメリット③親カード、子カード合わせて限度額は計算される
ビジネス・法人カードにはそれぞれ利用限度枠が設定されています。
例え50万円であったり、1,000万円だったりするわけですが、この利用限度枠は一枚一枚に割り当てられるわけではなく、会社に対して設定されているのです。
つまり追加カードを持つ社員がどんどん利用していると利用限度額枠を使い切ってしまい、いざ必要という時に使えなくなるなんてことも考えられます。
このデメリットも、先ほどのルール決めの中に毎月の使用額なども決めておく必要がありそうです。
記事まとめ。おすすめカードは次のページで
今回はビジネス・法人カードのメリット・デメリットについて詳しく見てきました。
メリット・デメリットは比べてみると圧倒的にメリットの方が多いということがわかります。
またデメリットも利用の際のルール決めや運用のポイントを考慮すれば、それほど大きなものにならなさそうです。
もしビジネス・法人カードを利用した、これから選んでみたいという方は次のページでおすすめビジネス・法人カードを紹介しているので、ぜひご覧ください。
ビジネス・法人カードを選ぶ上で、押さえるべきポイントを各項目ごとに比較検討してランキング形式でご紹介しています。
CREDIT CARD JOURNALおすすめのビジネス・法人カードはこちら