「お財布いらずで決済ができる」と人気を博しているApple Pay。
個人での利用はもちろん、1分1秒を争うビジネスの世界でも、その素晴らしさを発揮してくれるサービスです。
ですが、アップルペイが使える法人カードは限られてしまっているのが事実。
そこで今回は、
- そもそもApple Payとは?
- Apple Payに対応している法人カード / 対応していない法人カード
について詳しく解説します。
ビジネスでApple Payを使いたいと考えている方は、ぜひチェックしてください。
そもそもApple Payとは?
Apple Payとは、「iPhoneやApple Watchなどのデバイスにお持ちのクレジットカードを登録すると、デバイスを店頭の専用端末にかざすだけでカードでの支払いが完了する」というサービスです。
コンビニやスーパーでの買い物をはじめ、suicaとして利用することもできるため、Apple Payがあればお財布を持ち歩く必要もありません。
年会費や入会費は無料。
高い手数料は一切かからず、対応したApple製品を持っていれば誰でも使うことができます。
キャッシュレスが進んだ現在、Apple Payを導入することは生活をより豊かにしてくれるサービスだと思って良いでしょう。
ビジネスで使うメリット
さまざまなメリットがあるApple Payは、個人はもちろんのこと、ビジネスでの利用もおすすめです。
ここではおすすめな3つの理由について、詳しく解説していきます。
ビジネスで利用するか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
支払いにかかる時間を短縮できる
Apple Pay最大の魅力といえば、支払いにかかる時間を短縮できることです。
たとえば買い物をする際、現金払いだとしたら
- お財布から支払いに必要な金額を取り出す
- 店員が現金を数える
- おつりが出る場合はおつりを受け取る
- もらったおつりをお財布にしまう
と、物を買うだけでもたくさんの行動が必要になります。
ですがApple Payを使えば、
- デバイスを取り出す
- 端末にかざす
と、スムーズかつスピーディーに支払いが完了します。
買い物に限らず、タクシーでの支払いにも対応しているのがさらなるメリット。
法人カードを使った支払いも便利ですが「法人カードを出してサインをして」と、わずらわしい作業が必要になってしまいますよね。
しかしApple Payを使えば、タクシーでもデバイスをかざすだけでそのまま支払いが完了します。
忙しい毎日を送るビジネスマンにとって、支払いにかける時間が惜しいと考える方も多いでしょう。
1分1秒を争うような場面で支払いがもたつくと、大きなビジネスチャンスを逃しかねません。
だからこそ、ビジネスマンにはApple Payのようにスマートな支払いがおすすめなのです。
スマホなどのデバイスがsuicaとして利用できる
電車やバスに乗る際に利用するsuica。
改札にsuicaのカードをかざして利用している方は多いでしょう。
Apple Payなら、お手持ちのデバイスでsuicaへのチャージが可能です。
そのままデバイスを改札にかざせば、suicaのカードと同じように利用できます。
急いでいるときに、suicaの残高が足りずに切符売り場までチャージしに戻ったことはありませんか?
さらに切符売り場には長蛇の列ができており「乗りたい電車に間に合わなかった」といった経験がある方は多いのではないでしょうか。
ビジネスにおいて、遅刻は致命傷です。
時間に余裕を持つことはもちろん大切ですが、ときには交通機関へ向かうのが時間ギリギリになってしまうこともありますよね。
Apple PayならiPhoneやApple Watchで事前にチャージしておけるので、わざわざ切符売り場に並ぶ必要がありません。
駅ナカでもコンビニやカフェ、自動販売機で利用できるので、使っていて損することはないでしょう。
Apple Payの設定方法・手順
設定方法の手順も非常に簡単で、iPhoneの場合は、
- Walletアプリを開く
- クレジットカードを登録する
- カード発行元がカードの確認をする
確認が完了次第、Apple Payが使えるようになります。
「たった3STEPでデバイスがお財布代わりになる」
と考えたら、手軽で便利なサービスだと言えるでしょう。
suicaの設定方法
suicaの登録手順も非常に簡潔。
iPhoneなら、
- Walletアプリを開いて「カードを追加」をタップ
- 「suica」を選択
- suica ID番号の下4桁を入力
- iPhoneの上部をカードの中央部に置く
カード残高の転送が完了したら、お手持ちのデバイスでsuicaを利用できます。
利用できる端末一覧
便利なApple Payですが、どのアップル製品でも利用できるわけではありません。
ここでは、Apple Payの利用が可能な端末を紹介します。
ご自身のデバイスが対応しているか、確認してみてください。
iPhone7以降に発売されたデバイス
- 交通機関
- 店舗
- アプリケーション内
- ウェブ上
すべて利用することができます。
iPhone6シリーズ
- iPhone 6s
- iPhone 6s Plus
- iPhone 6
- iPhone 6 Plus
- iPhone SE
は、ウェブ上とアプリケーション内でのみ利用可能です。
iPhone5s
iPhone5sでは、Walletアプリでクレジットカードの登録ができません。
ですがApple Payに対応したApple Watchがあれば、ペアリングをすることでiPhone5sに登録できるようになります。
Apple Payに対応しているApple Watchについては後述しているので、このまま読み勧めてください。
iPad
- iPad(第7世代)
- iPad(第6世代)
- iPad Pro
- iPad(第5世代)
- iPad Air 2
- iPad mini(第5世代)
- iPad mini 4
- iPad mini 3
は、ウェブ上とアプリケーション内でのみ利用できます。
Apple Watch
- Apple Watch Series 5
- Apple Watch Series 4
- Apple Watch Series 3
- 日本国内で販売されたApple Watch Series 2
は、交通機関、店舗、アプリケーション内での利用に対応しています。
- Apple Watch Series 1とApple Watch(第1世代)
に関しては、アプリケーション内に限り利用が可能です。
Mac
- 2012年以降に発売されたMacのモデル
は、ウェブ上での利用が可能です。
Apple Payに対応している法人カード
Apple Payを利用するには、電子マネーの
- id
- QUICPay
に対応している法人カードを選ぶ必要があります。
中には上記の電子マネーに対応していても、法人カードでの利用はできないケースもあるのです。
すでに法人カードをお持ちの方は、Apple Payが対応しているか確認してみてください。
また、これから新しく法人カードを作る方は、カードを選ぶ際の参考にしてください。
アメリカン・エキスプレス(アメックス)の法人カード
アメリカン・エキスプレス(アメックス)では、以下の法人カードがApple Payに対応しています。
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード
アメリカン・エキスプレス(アメックス)の法人カードの特徴は、経費などの支払いでもポイントが貯まることです。
交通費や接待費などはもちろん、資材の仕入れやオフィスサプライ、通信費、公共料金の支払いでもポイントが貯まります。
溜まったポイントはマイルに交換することもできるため、出張の多いビジネスマンにはぴったり。
また、カードの利用情報は、「クラウド会計ソフト freee」へ自動で取り込むこともできます。
面倒な経費の管理も簡単に行えるため、個人事業主や会社の経営者におすすめの法人カードです。
セゾンカードの法人カード
セゾンカードでは、以下の法人カードがApple Payに対応しています。
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンカードの法人カードは、海外旅行保険の保障が非常に充実しているのが特徴です。
通常クレジットカードに付帯されている海外旅行保険は、上限が2,000〜5,000万円程度。
しかしセゾンカードの法人カードは、上限が1億円に設定されています。
仕事で海外へ行く機会の多いビジネスマンには、最適の法人カードでしょう。
オリコの法人カード
オリコでは、以下の法人カードがApple Payに対応しています。
- EX Gold for Biz S(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エス)
- EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム)
- オリコビジネスカードGold(ゴールド)
オリコの法人カード最大の特徴は、ゴールドカードの年会費の安さです。
以下に各ゴールドカードの年会費をまとめました。
法人カード名 | 年会費 |
---|---|
オリコ ビジネスカード Gold(ゴールド) |
2,200円(税込) ※初年度無料 |
アメリカン・ エキスプレス®・ ビジネス・ゴールド・ カード |
34,100円(税込) |
セゾンプラチナ・ ビジネス・ アメリカン・ エキスプレス・ カード |
22,000円(税込) |
UC法人カード ゴールド |
11,000円(税込) |
オリコビジネスカード以外は、年会費が10,000円以上です。
しかしオリコビジネスカードGoldは、2,200円という安さを誇ります。
年会費が安いにもかかわらず、
- メンバー会員は20名まで(子カードの発行は20枚まで)
- 最大1,000万円までのキャッシング枠
といった充実したサービスを受けることができます。
さらに「キャッシング枠は子カードごとに設定できる」のは、他には便利さだと言えるでしょう。
※親カード:代表者が持つカード / 子カード:従業員が持つカード
中小企業など、多くの従業員を抱える経営者におすすめの法人カードです。
UCカードの法人カード
UCカードでは、以下の法人カードがApple Payに対応しています。
- UC法人カード 一般
- UC法人カード ゴールド
UC法人カードの特徴は、ショッピング補償保険です。
※UC法人カード ゴールドの場合
UC法人カードを使って支払った商品の盗難・破損による損害を、
- 購入日より90日間
- 年間300万円まで補償
してくれるという豪華な特典。
※1事故1品あたり1万円が自己負担。紛失などは対象外。
購入した商品は、故障に対する補償はついていても、盗難・破損による補償はついていないことがほとんどです。
大きな金額の物品を購入した際に役立ってくれるサービスなので、リスクヘッジをする意味でも魅力的な法人カードです。
楽天ビジネスカード(visaのみ)
楽天が法人向けに発行しているのが「楽天ビジネスカード」です。
楽天ビジネスカードは単体で発行することができず、必ず「楽天プレミアムカード」も発行しなければなりません。
楽天プレミアムカードは、楽天カードの中でも最高ランクに位置するカード。
年会費は11,000円かかりますが、その分空港ラウンジサービスを利用できたり、海外旅行傷害保険が最高5,000万円付帯する、充実したカードだといえます。
楽天ビジネスカードではApple Payを利用できないのですが、楽天プレミアムカードでは利用可能です。
法人カードでは使えないものの、間接的にApple Payを使えると考えて良いでしょう。
Apple Payが利用できない法人カード
以下の法人カードでは、Apple Payを利用することができません。
- 三井住友カード
(「三井住友ビジネスカード for Owners」のみはApple Pay対応)
- 三菱UFJニコス
- JCBカード
- ダイナースクラブ
- ポケットカード
ただしJCBカードは、
法人クレジットカードのうち、カード番号が「354」から始まり、カード表面に「BUSINESS」と表示のあるカードは追加や利用ができます。
とも記載されているので、ご自身の法人カードで利用できるか確認してみてください。
便利なApple Payを利用してスマートなビジネスを
今回は、
- Apple Payとは?
- Apple Payを利用できる法人カード・できない法人カード
についてお伝えしてきました。
キャッシュレス化が進んでいる現在に、Apple Payはぴったりなサービス。
デバイスを専用端末にかざすだけでそのまま支払いが行えるため、ビジネス面でも時間短縮を望めます。
わずらわしい支払いを辞めたいと考えている方は、この機会にぜひApple Payを利用してみてください。
法人カードがApple Payに対応していれば、簡単な設定でいますぐに利用を開始することができます。
スマートな支払いで、ビジネスをさらに発展させてみてはいかがでしょうか。